「韓国併合」著者 森 万佑子

読書
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「韓国併合」著者 森 万佑子 を読みました。

副題は「韓国併合 大韓帝国の成立から崩壊まで」です。

日韓併合を韓国側から見た経緯

朝鮮半島の植民地化の経緯については、皆さんも教科書などで勉強したと思います。

列強のアジア植民地化の脅威、特に当時はロシアの満州から朝鮮半島にかけての脅威に対して、日本が対抗する手段として朝鮮半島の併合に至った。

著者によると、これは日本側の視点にたった場合の記述であり、併合される側からみた経緯については書かれていないといいます。

決して、日本の植民地支配を非難する著作ではなく、歴史的事実を詳細に追っていきながら、併合される朝鮮半島側からの視点を中心に記述したら何が見えてくるか、という一貫した観点で記載されております。

意外と知らない韓国側の事情

まずは自分自身が韓国側の当時の国体、感情、歴史観についてあまりに何も知らなかったことがわかります。

特に、李氏朝鮮時代から中国明王朝の冊封体制の中で存続してきた中で培われた独特の世界観。

清王朝に継続して冊封されながらも、実際には明王朝を正当な中華であると認識し続けていたこと。その結果、日清戦争で清が日本に敗れたことを機にして、明朝中華を引き継ぐ皇帝国家として大韓帝国が設立されたこと。

その中で、歴史の流れとは言え、新興国である(要するに中華体制からいうと後進国である日本)に、3次の日韓協定で徐々に外交権などの国家機能を奪われていくことへの大きな抵抗活動があったことがわかります。

もちろん、日本の富国強兵への見事な転換を見習うべしとする朝鮮半島の著名人もおりましたが、全体的には大きな屈辱の中で併合が進んでいったことがわかります。

歴史認識の違い

1990年代以降に、日韓併合の歴史認識の議論が日韓で活発になります。

歴史評価の部分でも日韓の考えた方の違いが出てきて、統一見解を出すことが困難なことも記載されております。

日本側は当時の国際情勢などから国としてどのように意思決定をしたのかという観点から。韓国側は歴史的にみてどうあるべき姿が正しいのかという観点から。

また、日韓協約が正当だったのかどうかという見解にも大きな意見の相違があります。

これも、当時の国際情勢を見ると日本の学者の見解が優位に見えますが、協定締結への強制があったかどうかなどの状況分析からは、韓国側の言い分も分かるような気がします。

幅広い視点を持つことの重要性

以前、海外ニュースなどを見て、日本国内だけの情報だけに頼らないことの重要性をお話しました。

意識的に異なる見解を聞いてみる、理解しようとしてみる。基づく立場は異なってもいいのですが、相手の話を聞いてみる、自分で一歩踏み込んでより幅広い情報を入手すること。

この情報過多の時代、ますます重要だと気付かされた読書経験でした。

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